驚くべきことに、はすみ氏は、訴訟の対象となった風刺画は伊藤さんのことを描いたものではない、と主張している。
一方、はすみさんは一連のイラストについて、自身のTwitterやYouTubeなどで「風刺画はフィクション」「伊藤さんとは無関係」と主張している。
判決があった2019年12月には、「『山ロ(ヤマロ)沙織〜オシリちゃんシリーズ(計5作品)』の風刺画はフィクションであり、実際の人物や団体とは関係がありません」として、イラストなどの投稿を削除する意思がないことをTwitterで表明していた。(この投稿も伊藤さんは今回の提訴で削除を要求している)
訴状では、イラストの女性の顔立ちや髪型が伊藤さんに酷似していると指摘。女性が手にしている本の装丁や「CLAP BOX」というタイトルが伊藤さんの著書を連想させるなどとして、「(イラストの)女性と伊藤さんを同定することは容易に可能」と主張している。
はすみ氏は同月23日、ユーチューブ上の番組に出演し、この請求を受けたことを明らかにした上で、謝罪文の掲載を拒否。自身と伊藤氏の顔写真を並べた一つ目のツイートについて、「親近感わくお顔立ちだなと褒めた」と発言。それ以外のツイートのイラストは「フィクションて書いているじゃん」「フィクションだから消す必要はありません」などと主張し、「結局金かよ、と思いましたけどね」とも発言した。
では、件のイラストが投稿された頃の様子を見てみよう。
2018年2月下旬
2/20ツイの「キャバ嬢」「枕営業」「音沙汰なかった」等々のデタラメ「理解」についての指摘を画像投稿2/23までに多く受けていたはすみ氏は、「こんな感じじゃね?」との「理解w」を改める機会があった訳ですが、それら指摘も「パヨクの連中が、勝手に実在の人物に投影」と「理解w」してるのかしら。 pic.twitter.com/SW0GdvEZ7y
— 出目金 (@TR_727) 2020年10月13日
「キャバ嬢」「枕営業」「山口氏」「詩織ちゃん」などのキーワードを2018年2月にツイート。その後、「顔にこだわった」というツイートに添えて問題の風刺画をアップしている。
2018年3月 日本の病巣を斬る!
【閲覧注意】動画19:30頃から当該部分。書き起こし。
杉田「そこでですね、としちゃん。なんか今大炎上してると」
はすみ「炎上中でして。先日、私久しぶりに自分の風刺画を上げまして。」
杉田「大絶賛炎上中の。」
(「風刺画」を示すはすみ氏)
(女性の笑い声)
はすみ「これなんですけど。これね、あたしはね、どういう意図でもって書いたかっていいますと、あの、ここにいらっしゃる先生方は勿論なんですけれども、日本人男性、ステキな方が多いんですよ。ね。そうすると、オモテになるでしょうみなさん。だからこういう、なんていうんですかね、まー、自分の出世のために、こう、言い寄ってくる女性もたくさん多かろうと。そういう女性の被害にみなさんあってはいけませんよっていう意味を込めて、あの、ま、所詮マンガでございますから。あの、そういう美しい女性が枕営業失敗したという絵を描いたんですけれども。これが、なんかあの、パヨクの連中が、実在の人物に勝手に投影しまして。その女性に対して失礼だろうっていうふうに、勝手に怒ってるんですよ。」
(爆笑する千葉)
杉田「勝手に怒ってるんですね。」
はすみ「で私はその、勝手に怒ってる、女性に逆に失礼だと思うんですね」
杉田「それは、架空の人物なんですね。」
はすみ「これは架空の人物で、ヤマロサオリさんと」
杉田「ヤマロ(やまろ)サオリさんね」
花田「ヤマグチって書いてある」
はすみ「ヤマロって」
千葉「それは、あれですね。Tシャツですねそれは?」
はすみ「いや、これ体操服なんですよ」
千葉「あぁ、あぁ、体操服なんでございますね。」
花田「でもこれ、枕営業大失敗じゃなくて大成功って書かなきゃ」
はすみ「ある意味そうなんです。仰るとおり。あの、実在する詩織さんという美しい女性ですねー。パヨクの皆さんのアイドルです。私、あの、彼女が枕営業なんかするはずもない。で、もししたとしても失敗してるはずがない。」
花田「うん。大成功。」
はすみ「彼女は美しいし、あの、国会にも出ましたしね。で、これからあの、ニューヨークでしたっけ、国連にも行くって言うお話ですし」
花田「はい、はい。」
はすみ「彼女大成功してますね。いや、彼女は嘘つくような女性じゃないです。目ぇ見ればわかります。『私の体が覚えている』って言ったんです。」
(机に突っ伏して笑い出す杉田、千葉)
(一同、爆笑)
はすみ「そういう女性のことは私はもう信じざるを得ません。ということで、パヨクの皆さん、一方的に勝手に勘違いしてね、あの怒るのは却って実在する詩織さんに失礼だということでしめさせていただきます」
杉田「すいませんこれライブで出して良かったんですかね(笑)。絶句。」
これはJapan's secret shameでも取り上げられた有名な動画だが、ここでもはすみ氏は「架空の人物」などと主張している。しかし、花田編集長や千葉麗子氏は、「風刺画」を示された直後に、伊藤氏のことであると理解しているようだ。ここまでやっておいて「伊藤さんを揶揄する目的で描いたものでは無い」という主張が認められると思っているのだろうか。
ちなみにwikipediaのはすみ氏の説明には
風刺漫画家として、(自身が)嫌いな対象者は、汚くは描かず、綺麗に描くと自己紹介する。
との記載がある。
ソースはこちらとのこと。さすがに内容は確認していないが・・・
はすみ氏のこのような言動はどのように理解すればよいのだろうか。
お仲間の杉田水脈氏について、「元ネトウヨ」として名高い古谷経衡氏が解説するところによると、「男社会である保守ムラで、オタサーの姫として扱われるための処世術としての言動がやがて『本心』になってしまったのではないか」という解説をしている。はすみ氏の言う、「日本人男性、素敵なかたが多いんです」という部分は、古谷氏の分析が当たっているように思われるところだ。