アルコールによる酩酊であれば準強姦罪に問われないというわけではないし、実際に薬物が用いられたという証拠もない。本エントリはあくまでも思考実験である。薬剤を使う手口について述べているが、勿論こんな手口を推奨するものでは無く、信頼できない相手との飲食時に留意するべきと喚起する目的で記す。
Q1.デートレイプドラッグとは?
DRDは女性の意識を失わせて性行為を行う目的で作られた、準強姦犯罪のための薬物である。
もともと別の目的で処方されている薬剤を悪用した場合にデートレイプドラッグと呼ぶというのが正しい。従って、入手自体はそんなに難しくないというのが実態。
ちなみに、英語版wikipediaでは、date rape drug の筆頭にalcholが挙げられている。
Q2.どうやって気づかれずに混入させるのか?
A2.
事前に薬剤を水溶液にして、
この手の容器に入れてポケットに忍ばせておく。
その上で、同席者がトイレに立ち、店員がバックヤードに入ったタイミングなどがあれば、1-2秒もあれば混入させることは可能だ。勿論都合良くそのようなタイミングが訪れるとは限らないが、その場合はふつうに解散するだけである。
Q3.薬を混入させるなら個室をとるのでは?
A3.確かに個室のほうがバレずに事を進めやすい。いつ犯行を決意したのかわからないしなんともいえない。
Q4.薬を混ぜたら色や味が変わってバレるのでは?
A4.色調の変化について、参考になる動画を紹介する。
https://medical.eisai.jp/products/MAX_DT10/
↑これは水なしで飲める頭痛薬を水に溶かしたときの様子。このように簡単に水溶液にでき、色の濁りも少ない。その他、事件時に提供された酒器の材質や、もともとの日本酒の濁りの状態にも因るからなんとも言えない部分は残る。味の変化についてはなんとも言えないが、ある程度酩酊した状態で飲んだ日本酒に苦味を感じたからといって、すぐに苦情を言うことは難しいだろう。
Q5.どこで入手するのか?
A5.A1で述べたとおり、違法な薬ではなく普通の睡眠薬なので、医療機関で「不眠」を訴えたら大抵処方される。
参考
海外旅行の経験がある方ならお分かりと思いますが,
この時差ボケはなかなか厄介なものです。
時差ボケの解消法としては,事前から上手く睡眠の時間・
パターンを調整することや薬を服用することも挙げられます。
できれば薬は服用せずに解消したいですが,どうしても,という
場合には,睡眠薬(トリアゾラム・ブロチゾラム・クロナゼパム等)や
メラトニンが有効です。
Q6.検査は難しいのか
A6. A1にもあるようが、睡眠薬は速やかに排出される。事件から3-4日もすれば殆ど検出されなくなるだろう。また、実際上はどの薬剤が投与されたかわからないため簡易尿検査キットによる検出はほぼ無理で、採血を検査機関に持ち込んで疑わしい薬物を総当たりしてもらうという段取りが必要になるだろう。実質的には警察への届け出がほぼ必須になるのではないか。
Q7.髪の毛を用いて、以前飲んだ睡眠薬を検出できる技術があるというが。
A7.
たぶんこの技術のことを言っているのだと思う。記事は2018年のもの。
Q8.睡眠薬による記憶障害とはどのようなものなのか?
A8.参考となるブログを紹介する。
http://ushirotaro.hatenablog.com/entry/2018/05/31/093631
アルコールと睡眠薬を一緒に内服した人による記録。
以下は時系列ごとに記憶を保っていられるか実験していきます。
21:40 アルコールと睡眠薬のコンボを投与開始
21:59 アルコールの効果で酔いを感じ始める
まだ睡眠薬での酩酊は感じていません。
22:05 思考力の低下を感じます。アルコールのみでなく、睡眠薬の作用も影響していると考えられます。
22:26 妻と会話しました。デートレイプの可能性について今回の実験は有意義であると議論しました。
22:30 マンガを読み始めます。この頃からアルコールだけだなく睡眠薬の影響も感じています。
22:35 アルコールの酩酊だけではなく、睡眠薬による判断力の低下が見られます。
この時点で判断力を失い、ラブホテルなどに連れこまれる可能性が出てきました。
22:40 意識レベル・判断力ともにかなりの低下が見られます。
めまい、ふらつき感もあるためちょっと休憩しようか?って言うのにはいい口実だと思います。
L日YひF日22:41 目のLぴ合わなくなってきました。デートレイプ犯にとっては好都合有気鋭
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6:30 起床
22:05以降の記憶は全くありません!!!!!!!
ポイントは
2.内服1時間後頃にはキーボード入力ができなくなっている
3.内服2時間後に就寝するまで、会話などして普通に過ごしていた
4.翌朝、内服25分後以降の記憶がない
というところだろうか。アルコールだけではこのような現象が起こらないとは断言できないが、薬物を併用された場合の方がより劇的な記憶障害が起こりやすいと言えるだろう。
参考記事
薬物を使った性犯罪の特徴として、一人の犯人が複数の被害者に繰り返し行うことがあげられるという。薬物を使うことで被害者の記憶が欠落し、さらに、薬物によっては数時間から数日で体外に排出されてしまうために証拠が消えてしまい事件が発覚しにくい。これに犯人は味をしめるのだという。
「さらに被害者は『(性被害を)信じたくない』という心理も働く」と捜査関係者は指摘する。それでも、「証拠採取など、性犯罪は時間との勝負。少しでも疑わしいのであればためらわずに警察へ相談してほしい」と話す。
こうした薬物の使用が疑われる性犯罪の摘発件数は、2015年度、'16年度はいずれも30件程度だったが、'17年度には85件と急増している。
もちろん、アルコールだけでも記憶を失うことはある。
研究によると、特に若者の間では部分的ブラックアウトは非常によくあることだ。
「飲酒する若い成人の3割から5割が、アルコール関連のブラックアウトを何かしら経験している」と、米ブラウン大学のケイト・キャリー教授(行動科学・社会科学)は話す。
飲酒している人の血中アルコール濃度(BAC)が急上昇して高い数値に達すると、部分的ブラックアウトが起きやすくなる。空腹状態でショット飲み(アルコール度数の高い酒をショットグラスで次々に一気飲みすること)など、短時間で大量のアルコールを摂取すると、こうなりやすい。
体重が軽い人や女性は相対的に、ブラックアウトになりやすいという研究結果が出ている。これは女性の方が体内の水分が少ないため、1杯飲むごとに血中アルコール濃度が速く上昇するためだ。